あなたの会社では「ストレスチェック」を行なっていますか?
ストレスチェックによって日々のストレスが改善に向かったことはありますか?
私はストレスチェックに有用性を感じたことがありません。
むしろ、貴重な時間を費やすのに何も意味がない、生産性がない、と感じます。
一体、なぜ会社は意味のない「ストレスチェック」などというものを行うのでしょうか。
不可解すぎて、ちょっと考えてみようと思います。
忙しいんだから意味のないことをさせないでほしいですよね!
だよね。どうせやるならきちんと活用してほしいよね。
わたしのストレスはどこに!?意味のない結果
私たちの会社では、1年に1回ストレスチェックを行なっています。
質問数はかなりあり、A4用紙にすると5枚程度にも及びます。
所要回答時間は15分。決して短くはない時間です。
ストレスチェックのチェック内容は?
ストレスチェックの質問内容は、仕事のモチベーションや生活習慣、基本的な考え方、性格の長所や短所、身体的なコンプレックスなど多岐に渡ります。
1ページ目でされた質問が、数ページ後に少し言葉を変えてもう一度聞かれたりもします。
これは、回答が気まぐれではなく信憑性の高いものにするための工夫です。
かなり細かい質問が続くので、最後にはかなり面倒臭さを感じてしまいます。
それでも私は真面目に取り組みます。
誤魔化してしまいがちな自分の日頃のストレスを客観視したいという欲求があるからです。
適当に流さず、ネガティブなこともきちんと答えるようにしています。
ストレスチェックの結果は?
そうやって真面目にストレスチェックに答えても、結果になかなか反映されないのが現状です。
私はいたって正常。
健康面でもう少し注意したほうがいいけどメンタルは良好、と常に診断されます。
でも実際は全然そうではありません。
ストレスで頭痛になったり、不眠症になったりもしています。
人間関係に疲れていて、軽い欝になることもしょっちゅうです。
けれど、ストレスチェックの診断結果からはそのような現状は一切見えてきません。
この結果では、15分もかけて真剣に取り組んだ意味がないと思えてしまいます。
周りのストレスフルな社員たち
会社のストレスチェックに意味がないと感じているのは私だけでしょうか?
かなでちゃんは意味あると思う?
私も、診断結果に全然反映されていなくて意味ないと思います!
私たちのフロアには約50人の社員が働いています。
50人くらいですと、割と皆んなの様子を把握できます。
私が見る限り、みんな、かなりのストレスを感じているように見えます。
目の下のクマがすごいし、入社した途端ストレスで太ったり禿げたりする人もいます・・・。
ストレスフルな社員たち。彼らもストレスチェックの結果に反映されなかった
会社のストレスチェックでは、個人のストレス判定を集めて組織としての健全性を判定します。
我が社の結果は良好。
私から見て、この会社のこのフロアにいる社員は全員ストレスフルなのですが、結果には全く反映されていません。
もちろん、極端にマイナスの人もいるにはいますが、平均を取ると「良好」になるのです。
この会社ではコンサルタントも付けていますので、診断結果を分析して組織の改善点などのアドバイスが全社員に共有されるのですが、いつも、褒められます(笑)。
当然会社側は安心して「うちは社員のストレスが少ない良い会社だ」と認識します。
私も、いつも「嘘つけ」って思ってシラけちゃいますう〜
引っかかった社員は形だけの面談をする。
ちなみに、極端にマイナスになった社員は、後日産業医との面談が行われます。
実際に面談を受けた人に聞いてみたところ、面談内容は当たり障りのない、ありきたりなアドバイスを受けたとのこと。
それどころか「君は女の子だから酒を飲みすぎたり夜通し麻雀したりしないから大丈夫」と言われたそうです。
今どき天然記念物ものの偏見です。
このような人物がメンターですと、話をするだけでもストレスを感じます。
メンタルケアどころか追い討ちをかけるだけじゃないのか・・・と思います。
引っかからなかった社員は結果が配られるだけ
ちなみに、高ストレス者に引っ掛からなかった人には一枚ものの診断結果が配られます(業者によって違います)。
自己分析して自己管理してね、というわけですが、先にも言ったようにあまりにも現実を反映していない結果なので何の参考にもなりません。
みんなチラッと見てシュレッダー行き。
見ない人も多数います。
ストレスチェックも高額の費用がかかっているのに、これでは本当に意味がないのでは?
会社のストレスチェックは何のためにやるのか?
この不景気に高額の費用をかけてまで、会社はなぜストレスチェックをするのでしょうか。
それは、会社が「社員のメンタルケアをしている」という実績が欲しいからです。
会社のストレスチェックは人事に安心材料を与えるだけ
日本には「労働安全衛生法」という法律があり、50人以上の労働者を持つ事業所は毎年1回ストレスチェックを行わなければならない、という義務があります。
形式的に行われているのです。
やればOK。
また、人事側はストレスチェックを行うことで、組織のメンタルケアが良好であるというデータを得ることが出来ます。
私たち現場の者は実態に合っていないと思っても、データに出されると「自意識過剰なのかな・・・」と思わざるを得ません。
これでは問題が表に出にくくなります。
ストレスチェックがむしろストレス増加につながる
ストレスチェックの結果によって、自分が感じているストレスがデータ上はストレスとみなされないと認識されると、本当は感じているストレスを我慢してしまいます。
大したことではない、と自分に言い聞かせてまた誤魔化します。
実はストレスはどんどん蓄積しているのに、気付かないふりをして「大丈夫大丈夫!」と言い聞かせます。
そうしているうちに確実にストレスは積み重なり、気づいた時には手遅れ、全ての気力がなくなって起き上がれなくなり、抗うつ薬のお世話になる・・・。
そのようにして休職する社員を何人も見てきました。
全く、毎年ストレスチェックする意味ないじゃん!
結局会社は国で決められていることをちゃんとやった、というところで止まってしまうんだね。現状との乖離を検証したり、改善策を講じたりまでは動いてくれないんだ。
上司も、忙しすぎて滅入ってきている社員は飲みに連れて行けばOKと思ってますしね。逆に疲れてストレス倍増するっつーの!
その人がどうすれば仕事にやる気を持てるか、一人一人を見て考えてくれていないんだよね。
自分勝手なストレス改善の施策って、押し付けでしかなくて逆にストレス!
おわりに
ストレス改善のために行うストレスチェックで逆にストレスが倍増するなんて随分おかしな話です。
でも会社の管理者たちって、本当にそういうことに気付きません。
私もいくつか会社を渡り歩きましたが、どの会社もそうでした。
自分の考えが正しい。自分の施策をすれば皆喜ぶはずだ。
そう、信じている方々が多く、社員一人一人に向き合って適切な施策をする会社を見たことがありません。
でも、じゃあ、あなたならどうする?と言われたら、これといった答えが出て来ないのです。
やっぱり「美味しいものを食べに行こう」とか、「1日有給を取ったら」とか、上司と同じことしか言えません。
でも現場の社員が求めているのはそういったことではないのです。
束の間の快楽でストレスは軽減されません。
もっと根本的な職場環境や人間関係の改善が必要です。
何が問題になっていて、その問題を取り去るにはどうしたらいいか、を真剣に掘り下げなくてはなりません。
ですが、みんな業務に追われてそんな時間はない・・・。
結局ストレスは取り去れないまま誤魔化すしかない現状です。
何度も言いますが、じゃあ何のためにストレスチェックがあるんですか!
今の所、あんまり意味ない、と言わざるを得ない・・・
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