・・・業務が終わらない・・・
あらら、何の作業をしているの?
営業さんの名刺の登録処理です。
ありゃ、その束!?今月結構あるね・・・
コロナがやっと落ち着いて外回り解禁になったから、みんな頑張ってるみたいですね。
でも確かに名刺が増えて事務方は大変だよね。
量はいいんですけど・・・個人の取引先とかに多いんですけど、ちょっとでも目立とうと思って奇抜なデザインにしてくる名刺が本当に迷惑!
なんで?
だってスキャナーの自動送りが使えないんですもん!
あ、そっか。自動送りにするとうまく流れなくて紙詰まりを起こすのよね。
そうなんですよ〜!!ただでさえ忙しいのに手間かけやがって!
まあまあ(汗)。何とか目立ちたいっていう先方の気持ちもわかるからね。
でも結局デザインなんて関係ないじゃないですか。現物は事務方に渡されてシステム登録されるわけだし。営業さん、名刺のデザインなんて記憶しちゃいませんよ。
身もふたもないけど、確かにね。むしろデザイン性溢れる取引先は「個人」ぽく感じちゃう部分もあるよね。
逆に説得力が下がる気がしますよね。
ビジネス向けのデザインはあんまり奇抜にしてはいけない、っていう慣例が出来ないかね?
この機会に、やってはいけない名刺のデザイン訴えちゃいましょう!
この記事の内容は
こちら♪
(目次です)
企業への名刺デザインを定形外にするのはやってはいけない
普通で考えれば、自分の顔として渡す名刺は少しでも他と差別化され、目立つものが良い、と思います。
そのほうが覚えてもらいやすい気がします。
けれど、それは「フリーランス」の感覚ではないでしょうか。
企業に勤めるサラリーマンは、自分の裁量で何でも決められるものではありません。
たとえ取引先を決める権限を持っていたとしても、あくまで会社の代理人であり、個人の主観で決めることはありません。
だから名刺に求めるのは会社名・名前・役職・住所・連絡先が分かれば良い、ということだけです。
ふくみみも自分で行っているビジネスがあり、名刺を作ったことがありますが、確かに「少しでも目立つように」奇抜なデザインを考えました。
情報が見やすければまだ良いのですが、奇抜さを求めるあまり見にくくなってしまったこともありました。
また、大きさが定型ではないと先方の名刺入れに収まらず小さな迷惑になります。
これ、意外と困るのです。
そして他のところ(鞄にポイなど)に入れられて、そのまま忘れ去られて、肝心の時に候補一覧に入れてもらえないなど本末転倒です。
相手が企業であれば・・・大抵バックオフィスに「名刺を登録する役割の人」がいます。
このご時世、営業管理ツールなるものが存在し、全社員の営業履歴が一目でわかるようになっています。
名刺はそのツールへ取り込まれ、いつ、誰が、誰に接触したかが分かるようになります。
事務処理担当はもちろんデザインなんて見ていません。
会社名・名前・役職・住所・連絡先を文字で淡々と打ち込むだけです。
そのためにはなるべく同じ形式である方がありがたい。
探さないと会社名が見つからない、なんて迷惑極まりないデザインです。
事務担当のその会社への印象は最悪に。発言力のあるお局さんだったら、取引にも影響しちゃうかもしれません(笑)。
名刺の事務処理の実例
ここで、念のため名刺登録処理の実例を記しておきたいと思います。
名刺処理担当者はどんなことをやっているのか?
これはふくみみの会社(コンサルティング業・医療系)の例です。
①スキャナーに通してOCRで読み込む
名刺が定型デザインでなかった場合、まず第一にスキャナーの自動送りに通りません。
小さかったり大きかったり、変な形をしていたり二つ折りだったり。
そういうものが混ざっていると機械の中で紙詰まりを起こします。
名刺そのものが折れてぐちゃぐちゃになるし、機械にも負担をかけます。
また、定形外の名刺は複合機でしかスキャンできなくなり、別の作業となってしまい余計な手間(工数)がかかります。
②読み込み結果を目視し、OCRで読み違えられた文字を手修正する
定形外のデザインだと、会社名や名前・役職などが正確に読み取れないことが多いです。
背景デザインかな?という感じで会社名が書かれていたり、隅っこの方に小さく書かれていたり。
そういったものが読み込まれると、文字化けを起こしている確率が高いです。
おしゃれだけど、全然必要な情報が伝えられていないし事務処理も手間がかかります。
キャッチコピーが入っている名刺も厄介です。
住所などと勘違いされて読み込まれてしまうと、わざわざ消さなければなりません。
役所のスローガンやアピールポイントを記載するの、本当にやめてほしい・・・。
③CSVにエキスポートし、営業管理ツールに流し込む
OCRで読み込んだ文字を目視で修正が終わったら、やっとCSVデータにすることが出来ます。
ここまで来れば簡単。
ですが・・・手修正した情報が間違っていた、なんてことが後から発覚してしまうことも多々あります・・・。
OCRで読み込める一般的な文字だったら手修正しないで済むのに!
やってはいけない名刺デザイン3選
以上を踏まえて、事務処理上迷惑になる恐れがある、やってはいけないデザインについてまとめます。
こんな名刺はイヤだ!!
企業への名刺でデザインは重要か
もし、名刺のデザインが営業手段として有効であるなら「やってはいけない」などとは言いません。
どんな些細なことでも工夫することは良いことだと思います。
でも、企業間の名刺交換でデザインが有益になることってあるでしょうか?
おそらく、ほとんどはふくみみの会社のような流れになるので、名刺自体がどんなものでも意味はないのではないかと思うのです。
営業さんが見ているのはあくまでもその人・その会社と自社が取引をして有益かどうか、のみです。
「この会社は名刺のデザインがおしゃれだから良い会社だ」とはならないと思います。
ただし、デザイン会社などは別ですが・・・。
でもデザイン会社ならなおさら、バックオフィスの事務処理者のことまでイメージし、手間にならないよう定型且つ印象に残る色使いやイラストなどで勝負してくれる方が「お、わかってるね〜!細かいことまで気が回る良い会社だ!」と思います。
ビジネスの中では、「奇抜」よりも「気遣い」が重要と思いますがいかがでしょうか。
事務処理者からすれば、何の変哲もない定型どおりのデザイン(出来れば横型)が一番ありがたいのです。
おわりに〜やってはいけない名刺デザイン
名刺の事務処理上の利便性の観点から、奇抜なデザインの名刺はちょっと迷惑な存在です。
「でもビジネスは人と人だ。事務処理のことばかり考えていたらつまらないものしか生まれない」とか言われそうですね。
実際には、フリーランス同士ならともかく、会社員は名刺のデザインなんか見ていません。
まあ、ちょっと話のタネになるくらい?
むしろ主張の強い人は面倒がられて敬遠されるかもしれません。
業界にもよりますが・・・ほとんどが当てはまる気がします。
名刺デザインではなく、仕事の内容でアピールするのが一番です。
というか、名刺デザインでアピールしないでほしい!事務処理者の切なる願いです・・・^^;
つまんない名刺が一番好ましい、ってなんだかちょっと寂しいですね
事務処理ってそういうものよね・・・