ふくみみです。
先日の部署の飲み会での上司の発言が気になって仕方ありません。
その内容はこうです。
取引先の営業さんの言葉遣いが悪すぎて気になりました。あれじゃあ、お客さん皆不快な思いをしそうです。
それ、言ってあげたほうがいいよ!
言いましたけど直らないんです。
直属の上司みたいな人もいないみたいだから、誰に注意してもらえばいいか分からなくて・・・
本人にどんどん言ってあげたほうが良いよ!もしくは会社のカスタマーセンターみたいなところはないの?
CS(カスタマーセンター)に言ったりしたら告げ口みたいじゃないですか?
記録されて会社全体に知られたりしないんですかね?
大丈夫でしょ。今は上司に余裕がないから、上司が部下を育てられない時代なんだよ。
現場で不満を感じた人が言っていってあげたほうが本人のためになるよ!
でも、それってこっちが時間取られて手間ですよね。気分も悪いし・・・。
だったら手っ取り早く業者変えちゃいます。
変えたって同じだよ。客が育てていってあげれば良いんだよ
待って待って待って・・・
・・・それってその人の上司(会社)の仕事では!?
なんで客(取引先)が余計な時間を使って、別会社の社員を育ててあげなければならないのでしょうか?
百歩譲って、昭和はそういう時代だったのかもしれません(上司は昭和時代の銀行からの転職者)。
でも今は、感覚もシステムも全てが変わってきていて、昔のやり方は通用しませんよ〜!!
かなでちゃん、この話どう思う?
人にもよると思いますけど、うちの上司が言うのは腹立ちますね(笑)。
責任転嫁したくてしょうがなく聞こえます。
部下を育てられない上司
上司の主張はこうです。
昔は社員の教育部門などがあり、専門で社員育成をする人がいたが、今はどこも人手不足でプレーヤーが社員のマネジメントを兼任する時代。
自分の仕事に手一杯で部下のことに構っている余裕がない。
どうしても育成の方は後回しになってしまう。
上司も忙しい、余裕がない・・・というのは、見ていてよく分かります。
毎日遅くまで残業する姿もよく見ていますから。
だけど・・・よくよく考えてみると、それとこれとは別問題ではないでしょうか?
上司の仕事はマネジメント
あなたにとっての「上司」はどんな肩書きをお持ちですか。
課長?部長?マネージャー?
いづれの肩書きにしても、その役職には「部下を指導する」役割が入っているはずです。そのために「報・連・相」をするのです。
報・連・相とは・・・報告・連絡・相談の略。
部下が「報・連・相」をするためには、上司にわかるように伝えるために資料をまとめたりする労力がかかります。
この時間が意外に馬鹿にできません。
その他にもやることは山積みです。
プロジェクトの分析や調査、資料作成、顧客対応、次の営業準備・・・
これらを限られた時間をうまく配分してなんとかこなしているのです。
1分1秒が惜しい。でないと、とても終わりません。
そんな中で、上司のために報・連・相も行わなければなりませんが、この数分を割くのがツラい・・・。
それなのに上司は報告させるだけさせといて平気で忘れ去るんですよね。
貴重な時間を使うのですから、上司はその報連相を有効に使ってほしいと部下は願っています。
報連相を聞いたら聞きっぱなしで何のアドバイスもなく、進捗の把握もせず、数日後には報告したはずのことをもう一度聞き直すなんてことをされたら、され続けたら、部下は嫌になってしまいます。
「上司は部下を育てている余裕がない」と言うけれど、部下は貴重な時間を割いて上司への報告を頑張っているのです。
上司の方もそれに応える時間くらい何がなんでも捻出してほしいものです。
MM面談で逆にやる気を失わせる上司
ふくみみの会社では入社して1年間、毎月1回、上司と1対1で行う「MM面談」を実施しています。
「MM面談」とは「マンツーマン面談」の略だそうです。
月1回、会社では言いにくいこともあるからと、近所の喫茶店に連れ出され面談をします。
会社では話せないようなことを何でも相談できる機会になれば良いのですが、これがなかなか厄介です。
ふくみみの場合は、この面談でいつも上司に対する煮え切らない気持ちが膨らんでしまっていました。
なぜなら、「上司が聞き下手」だったからです。
こっちが腹を割って本音を話しても「話を捻じ曲げて捉えられる」「変な説教をされる」「上司の考えを押し付けられる」結果になってしまいます。
いつも微妙に話がズレていき、最終的にはこちらが未熟なせいで不満を持ってしまっているように話の筋を作られ、自分の昔の武勇伝も織り交ぜられながら軽く説教をされます(お前の考え方が悪い、など)。
せっかく腹を割ったのだから「まず全部受け入れる」「一緒に問題点を整理する」「一緒に前向きに考えられる方法を考える」などの対応をしてくれたら、貴重な時間を使って相談した甲斐があったと言うもの。
ところが、事態はそううまくは回りません。
結果、不必要なモヤモヤを抱えなければならなくなります。
ふくみみは毎月訪れるこの時間が大嫌いになりました。
上司と話をすることさえ、嫌いになってしまいました。
この人には2度と腹を割るもんか!とさえ思ってしまいました・・・。
こんな上司と毎日一緒に仕事するの、辛いですね・・・。
上司も人間、完璧じゃない?
基本的にふくみみは、忙しさを理由に部下を育てることを放棄する上司は怠慢だと思っています。
厳しすぎる、と思いますか?
確かに上司も人間なので完璧ではありません。激務の中で人の面倒を見ることの煩わしさはよく分かります。
体力的にも無理、ということもあるでしょう。
でも、ですね。
よく考えてみたら、上司は我々より給料が高いはず。
会社も人を育成する難しさをよく知っているので、手当はかなりあるはずです。
ちなみに、ネットで調べてみたところ一般的に管理職は非管理職よりも300〜500万円程度年収が高いです。
月額では、年齢や会社規模にもよりますが、倍くらい違うところが多い。
もし上司が部下を育てる業務を放棄していたら、その給料はなんのために支払われていますか?
上司が部下を育てない分、その皺寄せは他の社員に降り掛かっているのです。
未熟な部下のフォローをするのは上司ではなく、年収が300万円も低い他の社員たちです。
・・・腹が立ちませんか?
上司が部下を育てないということを自分に置き換えてみる
「上司が部下を育てない」=「本来任されている業務を放棄する」ということ。
例えば自分の業務でA社とB社とC社の営業管理を担当していたとします。
でも余裕がないから、C社はちょっとおざなりになるけど許してね・・・。
我々社員にそんなこと許されると思いますか?
そんなことをしたらC社に迷惑がかかってしまいますね。
では、相手が社内なら良いのでしょうか?
もしそうだとしたら「社員を大事にします!」という会社理念(が、あるとすれば。大抵の会社は社員重視を掲げていますが)は嘘になりますね。
外面ばっかり良い会社・・・。
あ、今は上司の話でした。
話が広がってしまいました。
でも、構造は同じです。
そんな会社にいたくない。
そんな上司の下につきたくない。
まとめ〜上司の「余裕がない」を信じてはいけない
まとめます。
上司の「余裕がないから部下を育てられない」という言葉に部下側は一切同情する必要はありません。
仕事が忙しいのはみんな一緒。
その中であなたは「どうすれば効率的に業務を終わらせられるか」を考えて、努力して1分1秒の余裕を勝ち取っているのではないですか?
そのおかげでA社もB社もC社も並行して、つつがなく業務を行えているのではないですか?
それはあなたの努力の賜物です。
上司はなぜそれをせずに簡単に仕事を投げ出して許されるのですか?
しかも、その投げ出した業務についてもきっちりとお給料はもらっている。
あなたの何倍も、です。
もし本当に余裕がないなら会社に役職の見直しをしてもらうべきなのです。
会社が上司を過剰評価しているということですから、「自分はここまでしか出来ません」ということをきちんと主張し、能力に見合った給料にしてもらうべきです。
それをしないで、給料だけもらうというのは納得がいくはずありません。
そこを許してしまったら、会社の評価制度自体に疑問が生まれ、下はやってられなくなって組織崩壊を招きかねない。
まずは、「自分、部下を育てている余裕ないから現場でなんとかしてぇ〜」と寝ぼけたことを言っている管理職に対して会社がメスを入れてほしい・・・。
社員の切実な願いです。
今回は「どうすればいいか」的なことはないんですか?
う〜ん、考えたけど、根本的に会社の体質改善しないことには変わらなそう。
どうしても嫌なら転職するのが手っ取り早いですかね・・・
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